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多摩市、新築オフィスビル工事中の火災事故 | 2018年7月26日

新築工事中の惨事です。

火災により亡くなられた方、ご冥福をお祈りいたします。

また、怪我をされた方、お見舞い申し上げます。

ニュースで知った案件ですが、燃えやすい所に火種が飛んだようです。

筆者も建築上がりの職人ですので何となくは理解ができます。

コンクリートの建物の場合、断熱を図る為に外壁に面したところや

折り返しの部分にはウレタンの断熱材を吹き付けます。

概ね、この工程は躯体部分が仕上がった段階(早い段階)で作業が行われます。
(建物内に何も無い状態が作業もし易い為です)

なので、他の設備関係等の工事はウレタン断熱材がありますので

作業に注意が必要となります。

最近では室内の間仕切りには木材を使用せず、軽量鉄骨(通称LGS)が使われます。

これを必要な長さへカットするのに電動工具で切断する際に「火花」が出ます。

これも注意が必要で他の仕上げ部分へも飛んでは駄目なので「養生」が必要です。

給排水工事や空調工事などの配管工事にも「火」が使われます。

衛生工事ではトーチ、空調配管ではアセチレン(+酸素)バーナーなどの

火種があります。

これらも同様にウレタン断熱材や他の仕上げ部分を虐めないように養生しないといけません。

職長クラスは理解していても一般職員が理解していないケースもあります。(新人など)

今回の火災は、他の火災と、どのような部分が異なって大きな災害となったのでしょうか。

それは、ウレタン断熱材にあります。

ウレタン断熱材は非常に可燃性の高い材質になります。

火種で着火すれば一瞬で燃え広がります。

スピードも速く、とても人力で消せるレベルではありません。

青い火で燃え広がります。

だからこそ、細心の注意が必要なんです。

一般の方が、このウレタン断熱材を見るケースは殆どないと思いますが、

一般の分譲マンション等ですとエアコンの埋設配管がある場合には外壁に面した

箇所であれば点検口から見える事もあります。

私も見た事がありますが、点検口を開けたところにウレタン断熱材がある場所では、

「火気厳禁」と赤字で書かれていた事もありました。

仕上がったマンションなのに「何故?」と思われた方も居ると思いますが、

頭の悪いエアコン職人も居るんですよ。

さっきの点検口ですが埋設してある配管を接続する為にあるのですが、

その接続方法が2種類あるんです。

1つは正解で「ユニオン」と呼ばれる配管を接続する為の材料があります。

これは通常の配管接続と同じ「フレア加工」によるフレア接続になります。

そんなに高価な部材ではありませんが、それなりにはします。

また、エアコンは高圧低圧と2本の配管がありますのでフレア加工も

4個必要になります。

時間や手間を考えても相当の時間と労力です。

本来はこれで良いのですが面倒だな、とか、費用をケチろう、などと

考えると抜け道があるんです。

本来は業務用エアコンのように太い配管で行うのですが、同じ配管接続でも

ユニオンを使用せず「タダ」で、できる方法もあるんです。

エキスパンション加工と言って既存の配管をひと回り太く加工して継ぐ方法です。

継いだ箇所はアセチレンバーナーで「ロウ付け」加工を行います。

これて接続は問題ありません。(物理的)

この点検口内にウレタン断熱材がある場合には当然「火気厳禁」ですので

アセチレンが使用できません。

また、竣工した建物内も火気厳禁です。

当然ですがウレタンが無くても火事を誘発してしまいます。

冗談のような話しですが過去に実際に有った話しです。

火事には至りませんでしたが火種がフローリングに落ちて焦げた状況でした。

費用や労力を惜しんで駄目な工事を行う職人が居るんだと言う事を覚えておいてください。

話しが飛んでしまいましたが、今回は鉄骨材を溶断(バーナーで切断)する際に出た

火種がウレタン断熱材に引火してしまったようです。

実際の状況は判りませんが耐熱性のシートで養生していれば概ね防げたのかと思います。

暑い中の作業なんで面倒かもしれませんが怠ると大惨事になってしまいます。

どんな作業にも注意が必要です。

私たちも気を付けて作業を行います。

日時:2018年7月31日 17:08

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